フィアット500の軌跡と現在【番外編2】ビジネスに効くチンクエチェント ― フィアット500がつなぐ、ブランドと日常のストーリー ―

2025.04.14

可愛らしく、どこか懐かしく、けれどモダンな佇まい。

フィアット500(チンクエチェント)は、ただのパーソナルカーにとどまらず、「事業の顔」として活用されるケースが増えている。

カフェ、フラワーショップ、アパレル、イベント業――その小さなボディが担うのは、単なる移動手段ではない。ブランドの物語を届ける存在として、フィアット500は今も静かに、しかし確実にビジネスを後押ししている。

今回は、実際の活用事例を通して「ビジネス×500」の可能性を探っていく。


Case 1:看板娘として活躍するカフェの500C

杉浦理沙さん(神奈川県・40代女性・カフェオーナー)

横浜の港エリアでカフェ「リーフノート」を営む杉浦さんにとって、白いフィアット500Cは“お店の世界観を構成する一部”

「“あの白いチンクがあるカフェ”って言われることも多くて、もはやスタッフみたいな存在です。」

買い出しや移動、スタッフの送迎に使いつつ、店舗前に駐車してあるだけでフォトスポットに。

車のある風景がSNSで拡散され、広告費をかけずにブランド認知が広がっている。

「“写真に撮りたくなる車”って、すごく大きな価値ですよね。」


Case 2:レストモッドの500で花を運ぶ、名古屋のフローリスト

小林陽介さん(愛知県・30代男性・フローリスト)

名古屋市内で花屋を営む小林さんは、クラシック500(ジャルディニエラ)をEVレストモッドした1台を配達車として導入。

「花の美しさに“背景”が加わることで、さらに価値が高まる。500は“花を届ける物語”を一緒に運んでくれる存在です。」

荷室は改造して木製床を設置し、花を固定できる工夫も。EV化により実用性も向上し、低コストかつ感性豊かな移動が可能となっている。

「うちの500が写った投稿のインプレッション数、普通の写真の3倍以上なんですよ。」


コラム:ビジネスで使える!500の“魅せる力”とは?

特徴 ビジネス効果
丸みのある独特なフォルム “写真に映える”=SNSで拡散されやすい
豊富なボディカラーと限定モデル ブランドイメージに合わせやすい
コンパクトなサイズ感 都市部やイベント現場でも取り回しが良い
EVモデルも展開 サステナブル企業としての印象強化にも貢献

500は、“乗る広告塔”であり、“走る名刺”である

フィアット500は単なる移動手段を超え、

店舗・サービス・ブランドの“価値”を、目に見える形で表現できる数少ない存在だ。

小さなボディに、他とは違うこだわりと物語を詰め込んで――

あなたのビジネスの一員として、フィアット500を迎え入れてみてはどうだろうか。


フィアット500の軌跡と現在 連載一覧

【第1回】誕生の背景と“チンクエチェント”神話のはじまり(1957〜1970年代)
【第2回】進化と多様化、そして一時の幕引き(1970〜1980年代)を選択
【第3回】再生への布石――コンセプトカー「Trepiùno」と復活の胎動(1990〜2000年代前半)
【第4回】2007年、500復活――「可愛さは世界共通語」の証明を選択
【第5回】EV時代のチンクエチェント――「500e」が切り開く未来を選択
【番外編1】500を選んだ理由、そして毎日の中で気づいたこと。オーナーたちのリアルボイス
【番外編2】ビジネスに効くチンクエチェント ― フィアット500がつなぐ、ブランドと日常のストーリー