軽量FRスポーツは氷の上でどう走る? ロードスター氷上テスト体験記

  • 太田哲也
2026.05.12

ロードスターで氷上を走る貴重な体験

ロードスターで氷の上を走る機会なんて、そうそうない。

ロードスターのレース仲間に誘われ、2月8日に開催された女神湖氷上ドライブに、スタッドレスタイヤを履いてロードスターNR-Aで行ってきた。

車高が少しアップするスタッドレスタイヤを履いて大正解

ロードスターで雪道や氷上を走る機会は今回しかないので、コスパがいい台湾ブランドをチョイス。日本の雪道で安定した性能を発揮する非対称デザインと新コンパウンドを採用している「KENDA KR36 ICETEC NEO」にしてみた。

ノーマルのタイヤサイズは195/50R16だが、スタッドレスは雪に食わせるためにあえて細い185/55R16を選んだ。

扁平率が55なので、幅は10mm狭いが、ハイトが10mmアップ、つまり車高が5mmアップとなる。サーキット走行用に車高を下げているので、轍があって下まわりがガリガリする雪道を苦労することなく走破したかったのだ。結果的には成功だった。

意外なことに舗装路でぐにゃぐにゃしないで快適だ。その分、雪道でグリップするのかなと不安だったが、実際に雪道を走ってみると、きちんと走れた。氷はやはり国産には勝てない感じだが、タイムを競うわけでもないし、今回の用途には問題なく、正解だった。

スバルの氷上試乗会に立ち寄ったら驚かれた

女神湖に行く前に群馬サイクルスポーツセンターでのスバル フォレスターの試乗会にこの仕様で立ち寄った。

下回りを打たないように群サイの手前の轍の道を慎重に走っていたら、日産リーフに乗ったピストン西沢健さんに追いつかれた。駐車場で「(車高の低い)ロードスターで来ている奴がいる!誰かと思ったら太田さんだった」と驚かれた。

その日は長野県佐久平に泊まって、ロードスター仲間と合流、みんなで集まって食事。楽しい時間を過ごした。

5時間くらい氷上をクルクル回る

翌朝、気温は氷点下のまま、氷上ドライブに向かった。途中に深雪でスタックしているロードスターに遭遇。こちらはスイスイ、車高5mm上げの効果があったかもしれない。

氷上ドライブでは、定常円旋回、スラローム、周回路の3コースが用意されていた。

僕は並んで待機するのがイヤなので、混んでいる周回路は避け、空いている定常円旋回を選ぶ。結局、待機が嫌で周回路はあまり行かずに、朝の7時スタートで、ランチタイムを挟んで13時30分ぐらいまで、5時間ぐらいずっとクルクル回っていた。

クルマの重さで氷が割れる可能性があるから、駐車するときは隣のクルマと2メートルぐらい間隔をあけるのがルールだそうだ。

昔、メーカーの開発エンジニアから女神湖にテスト車を落としたエピソードを聞いたことがある。

その話を聞いて、万が一、氷に落ちたらどうするかを考えるようになった。車内が完全に浸水するまではドアは開けられないだろう。そもそも電動パワーウインドーだから窓も開けられないかも。それで助手席側の窓を開けて走ることにした。

クルマをどう扱うかが見えてくる

そういえば、パイロンを倒したら自分で直すのがルールだが、クルマから降りた一歩目で転倒するケースが後を絶たない。気の毒だが、その転び方が面白く、笑ってしまった。

氷がタイヤで磨かれ、さらに少し溶けているのでツルツルだ。

歩くより遅いくらいのスピードで、クルクル回る。

では、この体験がサーキットのタイムアップに直結するかというと、そんなことはないだろう。サーキットのグリップ、舗装路のグリップ、氷上のグリップの仕方はまったく違うからだ。

でも、クルマをどう扱うかは、はっきり見える。

アンダーが出たときにどうするか。リアが滑ったときにどう対処するか。

どこまで横を向けられるのか、どこで破綻するのか。それが体験できる。

『Tipo』編集長とも遭遇

ところで、今回、ロードスターのレース仲間に誘われて申し込んだのだが、いつも原稿を寄稿している自動車雑誌Tipoの編集長も愛車のロータス エリーゼで参加していて、しかも彼はゲスト扱いだった。

編集長が主催者に「太田さんも来ています!」と言ってくれたので、僕もゲスト扱いで無料になるかなと一瞬期待したが、

「あー、そうですか」で終わったらしい。

残念(笑)。

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