中古車バブル再来!? オートモビル カウンシルに見る“価格の魔力”
2025.05.22
日本のクルマイベント、個性が住み分ける時代へ
【オートモビル カウンシル2025の記事はこちらからも】
10回目となったオートモビル カウンシルは、大いに盛り上がっていた。
僕の中で「東京オートサロン」はモディファイされたクルマの祭典としてワクワクでき、「ノスタルジック2デイズ」は国産車ネオクラシックがメインのモーターショーとして親近感があり、そしてオートモビル カウンシルはあこがれの高級車が主体のイベントになってきている。
オートモビル カウンシルが始まったころは、会場に展示されているクルマに値札が付いていることに違和感があった。しかし、いまはその場で買えることも魅力のひとつとなっている。
搬入日にスペシャルショップのスタッフが SNSに投稿した写真を見た人が購入を決意し、すぐさまお店に連絡。開催日の前日に買ってしまい、初日の朝の段階で展示車がすでに売約済になっているというケースまで散見されるようになったそうで、ビジネスと絡めて大盛り上がりなのだ。取り扱い車種が増え、コレクションの幅が広がっている点もポイントだ。
ネオクラシックカー相場の上昇
それにしてもアルファロメオ GTVのような、ちょっと旧い中古車の価値も上がってきており、ひと昔前では考えられないプライスになり始めている。
ポルシェやフェラーリやランボルギーニに値が付くのは理解できるが、それ以外のクルマも軒並み高騰を始めている。その中でもエクステリアデザインに個性があるモデルの価値が上がる傾向にあるようだ。
当時は、奇抜で販売が伸びなかった車種が意外と上がっている印象だ。
ジャガー Eタイプも高嶺の花に
僕が好きなジャガー Eタイプは、どのスペシャルショップでも 2500万円前後だった。
周りの値段を見て価格を揃えているんだろうな。いつか手に入れたいと思っていたが、もはや高嶺の花か……。
昔の愛車の“いま”にドキッとする
そういえば、アルファロメオ GTVも含めて自分が過去に乗っていたクルマの中にも、最近じわじわ価格が上がっているモデルがある。
あのとき手放さなければよかったかな……と少し後悔する反面、でも、じゃあ持っていればよかったかというと……それはそれで、置き場所の問題がある。
家の前の道路に並べておくわけにもいかないし、ガレージを借りようとすると維持費がかさむ。中古車は持っているだけでもお金がかかる。
値上がりよりも重い思い出。“今なら手が届くかも”の罠
とはいえ、会場を歩きながら「あれ、俺の昔の愛車、けっこうな値段になってる !?」と気づいたときの、あの胸の高鳴りはやはり特別だ。昔に別れた彼女が人気になっている感じ? 違うか。
それにしても展示車にプライスがつくと、つい見てしまうし、見ていると欲しくなる。そして、「その気になれば自分のものになる」——この感覚がクセになる。
オートモビル カウンシルの魅力とは?
なるほど、これがオートモビル カウンシルの人気の一因かもしれない。
……もっとも、買っても停める場所がなければ、意味がない。自分自身、ロータス エキシージを持っているが千葉のショップに預けて二年が過ぎた。その存在すら忘れがち。それでは意味がない。きっと手放す羽目になる。
いっそ“地方に引っ越すか……って、それじゃクルマが主役で、自分が“付属品”になってしまうか。何かいい方法はないだろうか。
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