ジュリアもジュニアもアルファロメオにとって由緒ある車名

クルマに明るくない人にとって、現行アルファロメオのジュリアやジュニアといった車名はややこしいものだと思う。それぞれのモデルに元ネタがあり、そこから持ってきているわけだが、アルファロメオの歴史を知らないと「なんでジュニア?」ということになるからだ。
初代ジュリエッタの後継モデルとして1962年にデビューしたジュリアは、当初4ドアセダン(イタリアではベルリーナと呼ぶ)のみが新しいボディで登場。2ドアクーペとスパイダーと呼ばれるオープン仕様は、先代にあたるジュリエッタ時代のボディをそのまま流用したモデルが継続販売された。
先行発売されるかたちとなった4ドアセダンは、コンパクトな車体にDOHCエンジンを積んだ高性能サルーンとして人気を博し、その好況下となる1963年にアルファロメオはジュリア スプリントGTという車名を与えた2ドアクーペをマーケットに投入した。
エクステリアデザインを担当したのはカロッツェリア・ベルトーネで、ジュリエッタ スプリントを描いたフランコ・スカリオーネではなく、若き日のジョルジェット・ジウジアーロが手腕を発揮。
オープン仕様のスパイダーのデザインは、初代ジュリエッタ時代と同じようにピニンファリーナが手がけ、1600スパイダー デュエットという車名で1966年に登場した。3速オートマチック仕様も選択可能となった最終型のスパイダー(115系)は1993年まで発売された。
ハッサンの水色号こと「アルファロメオ GT1600ジュニア」誕生

ジュニアのヒストリーを記述すると、こういうことになる。ジュリア スプリントGTの廉価版として、まず1965年にGT1300ジュニアが登場。1970年に1750GTVと同じ段無しボディに2灯式ヘッドライトを組み合わせたモデルへと進化した。
その後、1750GTVが2000GTVに発展したことにより、1972年に1300版の兄貴分としてGT1600ジュニアがデビュー。GT1300ジュニアは1977年まで、GT1600ジュニアは1976年まで生産された。
日本で2017年から発売された新生ジュリアは、新世代プラットフォームの「ジョルジオ」を採用し、ファン待望のFR(フロントエンジン/リアドライブ)方式を採用したことで話題となった。再び後輪駆動となったことでこれまで以上にスポーティなクルマとなり、ライバルとなるドイツ車勢に真っ向勝負を挑めるようになったのだ。
最新のスポーツセダンであるジュリアも往時のアルファロメオと同じように躍動感溢れるスタイルと、いかにもFRアルファロメオらしい痛快なドライブフィールを有していたので、伝統の車名であるジュリアが与えられたわけである。
(後半に続く)












