なぜポルシェ911カレラ GTSはテクノロジー賞に選ばれたのか? COTYが認めたT-Hybridの完成度

  • 太田哲也
2026.01.03

太田哲也がポルシェ911カレラ GTSをテクノロジー賞に選んだ理由

高桑:2025-2026 テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーはポルシェ911カレラGTSが受賞しました。911で初めて採用されたハイブリッドシステム「T-Hybrid」は、運動エネルギーだけではなく熱エネルギーまで回生する、モータースポーツ由来の先進技術を搭載しているみたいですね。

太田:僕もポルシェ911カレラ GTS ハイブリッドを推しました。その理由は、このモデルが電動化という大きな転換期において、911の魅力を保持しつつも、さらに新しい方向へと広げた点にあります。スポーツカーのハイブリッド化は、重量増によるフィーリングの変化などが起きがちですが、この911はそうしたネガを忘れさせてくれる仕上がりになっています。

高桑:そう聞くと、いますぐ乗ってみたくなりますね。

「電動化はスポーツカーの楽しさを奪うものではない」というポルシェの回答

太田:印象的なのは、ハイブリッドシステムが走りの中に自然に溶け込んでいることです。新開発のEターボは、従来よりもスムーズにターボを立ち上げます。力強く、フィーリングにも違和感がないものです。そして、ハンドリングの一体感やステアリングの正確さといった911らしさはしっかり守られています。むしろ、電動化によるトルクの厚みや低回転でのレスポンスの良さによって、従来の911にはなかった新しい魅力が加わったようにも感じられます。

高桑:高価すぎて私には買えませんが、欲しくなってきました。

太田:いま、電動化の流れの中でスポーツカーがどうあるべきか、という問いに各メーカーが向き合っています。その状況において、この911カレラ GTSは「電動化はスポーツカーの楽しさを奪うものではない」という答えを示してくれました。この姿勢こそがもっとも評価したいポイントです。

〇スペック
ポルシェ911カレラ GTS
●全長×全幅×全高:4,555mm×1,870mm×1,295mm
●ホイールベース:2,450mm
●車両重量:1,620kg(PDK/リアシート有り)
●エンジン:水平対向6気筒DOHC+Eターボ
●排気量:3,591cc
●最高出力:357kW(485PS)/7,500rpm
●最大トルク:570N・m
●駆動用モーター:Eターボ
●最高出力:41kW
●駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
●システム出力:398kW(541PS)
●すステムトルク:610Nm
●トランスミッション:8速PDK
●最高速度:312km/h
●0-100km/h加速:3.0秒(スポーツクロノパッケージ装着車)
●車両価格:2,379万円〜

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