CMに起用されたタレントは共演したクルマを愛用すべき!?

太田哲也(以下、太田):先日、新型のマツダ CX-5に乗ってきたよ。
ライター高桑(以下、高桑):もう乗ったんですね。朝のワイドショーで俳優の綾瀬はるかさんがマツダのブランドアンバサダーになり、CX-5の発表会に来ていた様子が流れていました。綾瀬さんはマツダと同じ広島県出身ということで起用されたのだと思いますが、運転免許を持っていないそうです。
太田:えっ、免許ないの!?
高桑:ということで、朝のワイドショーでの単独インタビューは、後席に座ってやっていました。
2代目デミオがヒットしたワケ

太田:マツダがタレントを起用して成功した好例として思い出すのは、伊東美咲だね。たしかデミオだったような。
高桑:はい、2代目マツダ デミオのテレビコマーシャルです。2代目デミオがデビューしたのは2002年で、その翌年に伊東さんのアイデアでスターダストピンクという特別仕様車が全国限定600台でデリバリーされました。
伊東さん自身も当時プライベートでスターダストピンクに乗っていたそうで、それも追い風となって2代目デミオが一躍人気車になったようです。
太田:やっぱり、そこなんだよね。CMだけではなく、実際にそのクルマを愛用していると、ユーザーも納得できると思うよ。
ワークスドライバーもそうだけど、メーカーの顔になるわけだから、普段の姿勢も大事だと思う。
僕が現役時代は、ワークスドライバーなら所属する自動車メーカーのクルマに普段から乗るのは当然、という業界の空気があった。
僕もメーカーから提供してもらった初代ロードスターで、マツダのグループCレースに行っていたし、フォーミュラのレースのときはスポンサーがFIATのインポーターだったので、FIAT車でサーキットに行っていたよ。メーカーやスポンサーの看板を背負っている以上、それが当たり前だと思っていた。
高桑:今は時代も変わって、ドライバーやタレントさんとメーカーとの関係も昔とは違うのかもしれませんね。
太田:もちろん事情は違うと思うけど、考え方としてはタレントさんにも似たところがあると思うんだ。
ワークスドライバーもタレントもブランドの顔になるわけだから、普段の姿勢も大事だと思う。自動車メーカーのCMに出るということは、そのブランドを背負うということだから。
松田選手とスカイラインGT-R

高桑:レーシングドライバーの松田次生さんは、歴代スカイラインやGT-Rをご自身でたくさん所有しています。
太田:松田選手のスカイライン好きは、傍から見ていても気持ちいいよね。「この人、本当にクルマが好きなんだなぁ」と伝わってくる。
提供されたクルマだけでなく、自分でも購入しているところに、すがすがしさを感じるね。
高桑:ただ、今はメーカーからドライバーにクルマが提供されるという文化も、太田さんが現役だった時代とは変わっているのかもしれません。
太田:そうかもね。でもCMに起用されたタレントにも同じような部分を期待してしまうんだよ。
もちろん、ユーザーも他のメーカー車に乗り換えることはあるし、タレントが別のブランドの仕事をすることもあると思う。
でも、少なくともCMやプロモーションで関わっている期間くらいは、そのクルマに乗っていてほしいよね。
普段は乗りたくないクルマなら、そもそもCMを引き受けるべきではないんじゃないかと思ってしまう。ユーザーだって、それを知ったらあまりいい気持ちはしないと思うよ。
高桑:かなりドライバー目線ですね(笑)。
太田:そうなんだろうね(笑)。でも、クルマ好きは意外とそういうところを見ていると思う。
BYDのCMに見る「付加価値」
高桑:そういえば、ブランドアンバサダーという話で思い出したことがあります。長澤まさみさんがブランドアンバサダーを務めるBYDで、以前こんなことがありました。
自動車雑誌のイベントでBYDが試乗車になったことがあったのですが、その個体が長澤さんのCM撮影に使われた車両だと分かったんです。
すると、みんな急に興味を持って、順番に運転席に座りたがったんですよ。
もちろん私もその列に並びました(笑)。運転席やステアリングを触ったりしました。でも、それくらい「誰が乗っていたクルマなのか」という付加価値が生まれるんですよね。
太田:なんかキモイ話だな(笑)。
まあ、でもそう考えると、やっぱり伊東美咲さんのスターダストピンクの話は好印象だね。
自動車メーカーのCMに起用されたタレントが、共演したクルマを実際に愛用していたら、ブランドへの説得力はもっと増すと思う。
高桑:クルマ好きとしては、そういう裏側を知ると、もっとそのブランドを身近に感じますね。
太田:ところでさ、今回はCX-5の話をするつもりだったのに、すっかり違う方向に行ってしまったね。
高桑:ですよね(笑)。
太田:CX-5の話は近日中にしよう。
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