トヨタ ランドクルーザー “250”:昔の味わいを新車で楽しむ贅沢

2025.01.17

2024-2025 日本 ー・オブ・ザ・イヤー 10ベストモデル「トヨタ ランドクルーザー “250”

トヨタ ランドクルーザー “250”

名前を聞いただけで「おお、あの伝説の4輪駆動車か!」と胸が高鳴る人も多いだろう。実際、このクルマは昔ながらの4輪駆動車の雰囲気を残しつつ、最新の信頼性と技術を詰め込んだ贅沢な一台だ。

特筆すべきは、“レストア不要”で楽しめるという点で、旧車に憧れる人にとって、これはかなりの朗報なはずだ。

デザインは陸サーファー向け? それとも本格派?

ランドクルーザー “250”のエクステリアを見ると、「これ、陸サーファー御用達でしょ?」という印象を受けるかもしれない。でも、その実態はしっかりとした本格派のクロカン4輪駆動車、ボディはモノコックではなくラダーフレームだ。

ただ、この本格さが街中ではやや持て余し気味になるのも事実だ。

たとえば山の中の悪路や岩場ぐらいしか、その高性能を発揮する機会がない。普通の道路では、高性能4輪駆動車のポテンシャルを感じるのは難しい。

まあ都会のジャングルでライオンを飼っているようなものだろうか。

高性能4輪駆動車は宝の持ち腐れ?

正直に言おう。僕はクロカン4輪駆動車は「宝の持ち腐れ」だと思っている。もちろん、クロスカントリーで大活躍するような性能が備わっているのは素晴らしい。けれど、日常生活でその性能を必要とする場面はほとんどないのが現実だ。

それでも本格仕様のクルマが内包している高性能は確かに魅力だと思うが、たとえば高性能スポーツカーもジャングルのライオンだが、ゆっくり走っても普通に快適だ。

しかしクロカン4WDは街中では快適性がスポイルされる。もっともその現代的ではない乗り味が、昔のクルマ的でノスタルジーをクルマに求める人には楽しく感じられるはずで、それがわかってる人はよいのだが。

ランドクルーザー の存在意義

ランドクルーザー 250は間違いなく、オフロードを愛する人や、4輪駆動車のロマンを追求する人にとっての理想のクルマだ。

ただし、それ以外の人にはややオーバースペックに感じられるかもしれない。
それでも、乗った瞬間に感じる「どこにでも行けそうな」感覚や、普段使いでもしっかりとした安心感があるのは間違いない。

トヨタ ランドクルーザー “250”  ZX

●全長×全幅×全高:4,925mm×1,980mm×1,935mm
●ホイールベース:2,850mm
●車両重量:2,080kg
●エンジン:直列4気筒 コモンレール式燃料噴射 ディーゼル
●排気量:2,754cc
●エンジン最高出力:150kW(204PS)/3,000-3,400rpm
●エンジン最大トルク:500N・m/1,600-2,800rpm 
●トランスミッション:電子制御8速AT
●使用燃料:軽油
●タンク容量:80L
●サスペンション:前/ダブルウィッシュボーン 後/トレーリングリンク
●ブレーキ:前後/ベンチレーテッドディスク

車体体価格: ¥5,200,00〜

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