F1GP見聞録:第1回「テレビがなくても31万5000人。鈴鹿で見た“いまのF1熱”」

去る3月27~29日までの日程で開催された「2026 F1日本グランプリ」を観戦してきた。
3日間の来場者数は延べ31万5000人。決勝日だけでも15万人が入ったという。
数年ぶりに現地で観たが、まず驚いたのはこの観客の多さだった。
いまは地上波のテレビ放送もないのに、これだけ人が集まっている。
しかも鈴鹿サーキットはアクセスが楽な場所ではない。
最寄り駅からサーキットまでの数kmの徒歩移動は大変だ。バスに乗るにも大行列。帰りはさらに大変で、レース後に一斉に人が動くため、復路は往路以上に時間がかかる。
ファン層の変化を実感
それでも31万5000人が集まる。
チケット価格も高い。
ホームストレート前の席で17万円、VIP席は110万円。それでも席は埋まる。
現地で感じたもうひとつの変化は観客層だ。
若い女性がかなり多いのだ。昔のようなコアなレースファンだけではなく、一般層が確実に増えている。
レースだけでなくドライバーがお目当て
しかも、ただ来ているわけではない。
推しのドライバーを持ち、チームウエアを着て応援している。グッズ売り場は予選日の時点でほぼ完売、各チームのTシャツやジャンパーがよく売れていた。
感覚としては、BTSを追いかけるのに近い印象だ。
レースそのものだけでなく、“ドライバー”を見に来ている。
その人気の背景にあるのがNetflixやSNSだろう。
ドライバーやチームのドキュメンタリーが人気を押し上げ、人間ドラマが入口になっている。
配信とSNSがレース観戦の流儀を変えた

いまのF1は、テレビで広がるコンテンツではなく、配信とSNSで広がるコンテンツに変わった。
今回はモータージャーナリストの立場で観戦したが、メディアのあり方が完全に変わったのだと確信した。
(続く)













