さよならアバルト595・・・そして、こんにちはアバルト595!?
2024.09.06
アルファロメオ・アバルト・アルチャレンジ第三戦・富士スピードウエイで、悲しい出来事があった。第一コーナーでのコーナリング中、僕のアバルト595コンペティツィオーネが、はるか後方からやってきた車両にほぼノーブレーキ状態で側面に衝突されてしまったのだ。その車両は濡れた路面に足をすくわれてブレーキングポイントを誤ってブレーキロックをおこしたらしい。真横から来たので、僕の視界には入らず僕は避けようもなかった。運転席側のドアは大きく凹み、僕自身右肋骨にケガをする羽目に。
金額的なこともそうだが、気持ち的にも落ち込んだ。もうしばらく出場するのはやめようかな・・・とまで思ってしまったのだが、そのタイミングで「Team KEEP ON RACING」のメンバーのひとりであるイトウさんのことを取材したブログを読んで、「えっ?そうだったの?」と、頭がぐらんぐらんと揺れた。
「Team KEEP ON RACING」は僕が主宰するジェントルマン・ドライバーのためのモータースポーツクラブで、その創業期(当時の名称は太田哲也とオヤジレーサーズ)からのメンバーのひとりであるイトウさんが、仕事の関係で8年間の自粛期間を経て、今シーズンから活動を再開した。そのアツい思いを語ってくれたブログにはこう書かれている(『オヤジレーサーズを経て8年ぶりにサーキットへ復帰!』もご覧ください)。
再びサーキットを走るモチベーションとして、心のなかにある「KEEP ON RACINGスピリット」の理念は消えなかった。復帰にあたって“他の選手と比べて速いとか遅いとかではなく、アバルト595を駆る太田校長(←僕のこと)のタイムにどれだけ迫れるかが目標です”と語っていたからだ。
実際に練習走行や予選のあとに校長(←僕のこと)の走行ログデータと比較したりレクチャーを受けながら自らのドライブを分析し、自分自身のスキル向上につなげている、と書かれていた。その目標(←僕のこと)がなくなってしまったら、あまりにイトウさんは気の毒ではないのか。まして復帰するとき595を買ったのも僕の影響が大なのかもしれないし。そう気づいた瞬間、やる気がじわじわと湧き上がってきた。
また偶然にもそのタイミングで、アバルト595/695の日本向け生産がついに終了すると発表された。コンパクトなボディの魅力と少々過激な挙動で、ストリートからサーキットまで楽しめる良い意味でのじゃじゃ馬。こんな面白いクルマは、今後もうどこのメーカーからも出てこないかもしれない。
そう思うと、ラストチャンスのアバルト595/695を手に入れるのもアリか。これから先、アバルト595/695のバリューは上がりこそすれ下がることはないだろうと、ふつふつと湧き上がってくる投資家目線(ニヤリ)。災い転じて福となる。そう考えたら、ぶつけられたのも天の導きだったのかもしれないと思えてきた。
次回へ続く
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