雨の富士スピードウェイを赤いアバルト124スパイダーで駆け抜ける
2024.12.06
新たな挑戦!赤いアバルト124スパイダーと富士スピードウェイ
新たに導入した真紅のアバルト124スパイダーで初めて富士スピードウェイを走った。
この日は、ALFA ROMEO CHALLENGE 2024/ABARTH CHALLENGE 2024(関東Rd.4 & 東北Rd.2)のサポート役として、TEAM KEEP ON RACINGのメンバーたちと現地へ。僕の役割は「校長」として、スポーツ走行で得たデータをもとに参加者へアドバイスを送ることだ。
天候はあいにくの雨。晴れた日を期待していただけに、出鼻をくじかれた感は否めないが、サーキット走行でクルマの本質を掴むには、こういうシチュエーションも悪くない。
雨の中、アバルト595で参戦したイトウさん、アルファ4Cでタイムアタックを挑んだオクヤマさん、そしてミトでスポーツ走行を楽しんだイソザキさん。それぞれの熱意と挑戦を間近で見つつ、僕は赤い124スパイダーの性能を探ることに。
ちなみに、イソザキさんは次戦から愛車をアバルト595に乗り換えることが決まっている。彼の新たなチャレンジにも注目だ。
雨の日の富士スピードウェイで得た発見
前車と違って今度の赤い124スパイダーのモディファイは、一気に進めるのではなく、ノーマルの状態を確認しながら少しずつ進めていく方針だ。現役ユーザーにも参考になるように、改善点を一つひとつ洗い出してタイムアップをチェックしている。
今回の富士では、まずタイヤをノーマルからブリヂストン POTENZA RE-71RSに交換し、ホイールは白いプロドライブを選択。タイヤの特性を雨天で試すには絶好の機会だった。
また、6点式ロールバーは初期の段階で装着済。重量が増えるデメリットはあるものの、サーキットではその安心感が大きい。安全第一だよね。
ただし、他のアバルト595やアルファロメオ ミトがFF、124はFRで、雨だと特有のトラクション不足も露呈。アクセルを開けるとリアタイヤが簡単に滑ってしまい、雨の中ではFFの他車種に比べてグリップ不足に悩まされた。一方で、車高調とタイヤのおかげでコーナリング中の安定性は確保でき、ドライ路面でのさらなる性能向上を期待させる走行となった。
バケットシートとノンスリップペダルで快適性向上へ
次のステップとして予定しているのが、バケットシートと6点式シートベルトの導入だ。標準シートは着座位置が高めで、コーナリング中に体が滑るため、コーナーでは余計な力を使ってしまう。おかげで腹筋が鍛えられたが、これではレーシングスピードでの集中力を維持するのは厳しい。これを解消するため、体をしっかり固定できるバケットシートと6点式シートベルトの装着を考えている。
さらに、雨の日の走行でノーマルペダルが滑りやすいことを再確認。これを改善するために、次回はTEZZOノンスリップアルミペダルへの交換をすることにしよう。このペダルは濡れた靴でも滑りにくい設計で、雨天時の操作性を大幅に向上させてくれる。こうした改善点は雨の中での走行だからこそ気づけたことだ。
今後の課題と楽しみ
次回以降に行うモディファイは、DTT ECUチューン(Digi-Tec by TEZZO)やTEZZOカーボンエアインテークシステム、さらにはTEZZO lxyスポーツマフラーの装着だ。これにより、白いTEZZOアバルト124スパイダーと
同等の機能を有し、同程度のタイムを狙うのが目標だが、タイム短縮だけが目的ではない。124スパイダーというクルマのポテンシャルを実感し、引き出し、その進化を楽しむことが今度のクルマの最大のテーマだ。
富士スピードウェイと袖ヶ浦フォレストレースウェイではコース特性が大きく異なるため、次回はPOTENZA RE-71RSを装着した状態で袖ヶ浦を走り、ノーマルタイヤとのタイムとフィーリングの違いを詳しく比較してみたいとも考えている。
結論:ひとつずつ楽しみながら進化させる
赤いアバルト124スパイダーのモディファイはまだ始まったばかり。一つひとつ丁寧に手を加えることでクルマの特性を理解し、その結果を他のユーザーにも還元していきたい。
雨の日の富士スピードウェイでの走行は、124スパイダーの魅力と課題を再確認する良い機会だった。これからも地道に、そして楽しみながら改良を続けていこうと思う。
“KEEP ON RACING”の精神で、次なる走りを目指して!
▽その他のアバルト124スパイダーの記事もごいっしょにどうぞ。
・サーキットマシン、アバルト124スパイダーを再導入
・ブリヂストンの注目タイヤを比較してみた・・・POTENZA RE-12Dをアバルト124スパイダーで。(所長:太田哲也)
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