2002ターボの一般的なイメージとは

僕のもとにやってきたBMW 2002ターボはシルバーの外装色で、お馴染みのMカラーストライプ・ステッカーはもともと貼られていない。元オーナーのお坊さんの石田さんが檀家まわりに行くときに派手に見られないよう、まさに「羊の革を被った狼」に徹したからだ。
さらに、この個体は正規輸入元バルコムが日本へ導入したディーラー車で、当時の日本独自の法規制から、オーバーフェンダーは外付けビス止めではなく、ボディとの段差が見えないように処理されている。
そのため、一般的な2002ターボのイメージとは少し違う。
ところが日が経つにつれ、僕の中で迷いが出てきた。
手に入れた状態で残すかステッカーを貼るか

最初はこのオリジナルのままで乗ろうと考えていた。けれども、Mカラーストライプ・ステッカーを貼るべきではないか。そして、リベット留めのオーバーフェンダーに戻したほうが、よいのではないか、そう思えてきたのだ。
もちろん、人によっては今の滑らかなフェンダーラインのほうがいいという。実際、先日話した旧車専門誌の編集長も、バルコム輸入時代の姿を残している個体は珍しいので、取材・撮影したいと言っていた。
それ以外にも複数人から「ステッカーは貼らず、フェンダーもイジらず、オールペイントもせず、このまま乗ったほうがいいのでは」という意見をもらった。
しかし、僕は揺れている。
無骨な不良っぽさがかつては魅力だった

理由は明快で、僕が高校生の頃は、TE27型カローラレビンやケンメリGT-R、ギャランGTO MRのようなリベット留めオーバーフェンダーが格好いいと思っていた世代だからだ。
無骨で、後付け感のある不良っぽさが魅力的だった。
リベット留めに変更しようかな。でも、そうなるとほとんどオールペイントになってしまうな。
だったらいっそ赤にしてしまうか。
いや、復活作業中のディーノもシルバーだから、このままでもいいのか。
考え始めると止まらない。
手元に来たばかりのときは、シルバー単色が格好良く見えたのは事実だ。
なぜか。
自己分析してみたところ、最初はMカラーストライプ・ステッカーが貼ってなくても、そのイメージが頭の中に強く残っていて、無意識に重ね合わせて見ていたのだと思う。
ところが何度も眺め、乗るうちに、その脳内補完が剥がれて現物がそのままで見えてきた。
気づけば、目の前にあるのは、四角くて古い、シルバー一色の少し地味なクルマだった。
やっぱりステッカーを貼ろう!
悩んでいるのはこれからの方向性

そして最近、レストモッドという考え方が妙に気になっている。
BMW 2002ターボも、普段使いできる車として仕立ててみたい。
タイヤは新品だから、次は対向キャリパーにするか。
ホイールももっとレーシーな方がいいな。いっそサーキットを走るか。
そうなるとバケットシートに6点式ベルトは必需品、安全性を考えれば最新モデルがいい。
妄想は広がっていく。
いま、分岐点にいる。悩んでいるのは、これからの方向性だ。
このBMW 2002ターボを、歴史として残すのか。
それとも、自分の理想の2002ターボに近づけるのか。
ステッカーはドイツに発注した。
でも、その先はまだ決めていない。
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