ハッサンの水色号/1974年式アルファロメオ GT1600ジュニア/偏愛日記 その16(所員:高桑秀典)

2022.03.24

去る3月20日に富士スピードウェイで開催されたイタ車のイベントにて、ラッキーなことにアルファロメオ・ジュリアGTAm(なんと、2198万円!)と遭遇することができました。

知り合いのスペシャルショップが持ち込んでいたので代表に許可をもらい、撮影させてもらったのですが、外装を撮りながら高揚してしまったので、残念ながら内装を撮り忘れてしまいました……。

ジュリアGTAの“GTA”は“Gran Turismo Alleggerita”のことで、1965年にアルファロメオのレース部門であるAutodelta(アウトデルタ)がジュリアGTに特別なチューニングを施しつつ、ボディを軽量化(=Alleggerita)しました。このときに誕生した戦闘力の高いグランツーリズモがジュリアGTAだったわけです。

あまりにも高性能で速かったので、かつて、ジュリアGTAはツーリングカーレースの世界で絶対王者として君臨。自動車史にその名を遺す伝説的な存在となりました。そういったこともあり、現在ジュリア(105/115系)に乗っているオーナーはもちろん、憧れている人たちにとってもジュリアGTAは神格化された存在となっており、ユーズドカーの流通価格が驚くべきことに数千万円になっています。

アルファロメオは2020年に記念すべきブランド創立110周年を祝うため、ジュリア・クアドリフォリオに不変のレーシングスピリットと共にさらなるパワーを注入。そして、先代のジュリアGTAに倣って軽量化を施し、アルファロメオ史上最高のドライビングエクスペリエンスを楽しめる新たなジュリアGTAおよびジュリアGTAmを生み出しました。往時に活躍した偉大なるマシンと同じモデルネームとエンブレムを継承したこのマシンを手にすることができるのは、世界から選ばれた幸運なオーナーだけです。

最先端のパフォーマンスセダンから派生したジュリアGTAおよびジュリアGTAmのフロントセクションには、最高出力540psを発生する排気量2.9リッターのV型6気筒ターボエンジンのパワーアップバージョンが搭載されています。

そして、ジュリアGTAmでは、カーボンファイバーやアルミニウム、コンポジットなどの超軽量素材の採用により、約100kgの軽量化を達成。卓越したパワーウェイトレシオを実現しています。

アルファロメオF1チームの運営をザウバー・モータースポーツAGが手がけていることもあり、ジュリアGTAmのエアロパーツにもザウバー・エンジニアリングの文字が入っていました。

とにかくもう各部があまりにもスペシャルだったので、実車を前にして、ただただ「スゲェ~、すげぇ~」と、つぶやくばかりでした。ゆっくりだったものの、走っている姿も拝見できて本当にヨカッタです。