スバルの良心がまじめに開発したベースモデル「インプレッサST」

2023.11.20

インプレッサの廉価版とも言うべきインプレッサST(メーカー希望小売価格が229万9,000円、リニアトロニック/FWD)のFFモデルに試乗した。豪華装備もAWDもないが、素晴らしい車だったので、レポートしたい。

最近では軽自動車でも200万円を超えることも珍しくない中、普通車が220万円台で購入できる。しかも安全装備もしっかり備えている。佐渡の島を走り回ってさまざまな場所で試してみたが、特にここを改善すべきという点は見当たらなかった。舗装が悪い道路やワインディングロードでも、快適な乗り心地と操作性のバランスがうまく取れていた。

一方で、強力な個性が押し出されているわけではなく、特に「ここがすごい」とアピールしてくるポイントもない。ただし、これについて文句を言うほどの理由もないだろう。なぜなら万人受けが求められるクルマだろうから。

さて、いくつかの要素を挙げてみよう。新しいシャシーが導入されており、堅牢な構造を持っている。そのため、ボディやサスペンションの支持部などが変形しにくい。このため、サスペンションが設計通りに適切に機能する。それが運転していると実感できる。高い剛性を持つため、快適な乗り心地と操作性がバランスしているのだ。このシャシーは他の車種でも活用され、コスト削減に貢献する。

一般的にクルマに求める基本的要素を考えたとき、インプレッサSTには何の不満もない。これで十分だと思う。一般的に安価な車を選ぶと、安全装備が不十分だったりして、実際にはがっかりすることが少なくないものだが、インプレッサSTは基本性能や安全装備には手を抜かず賢明な選択として認識できるはずだ。ブランドとしてではなく、自分の洞察力で選ぶことが大切だという点では、ユニクロの服と似ているかもしれない。

この車は多くの人にお勧めできる車だと言えるだろう。以前は「何がいいですか」と問われると、基本性能の高さから「フォルクスワーゲン・ゴルフ」と答えていたが、今後はインプレッサSTも同様に幅広い人におすすめできる車だ。
スバルの良心がまじめに開発したベースモデルで、”安物”とは程遠いモデルである。

〇スペック

スバル インプレッサST

●全長×全幅×全高:4,475mm×1,780mm×1,450mm
●ホイールベース:2,670mm
●車両重量:1,380kg
●エンジン:水平対向4気筒DOHC16バルブデュアルAVCS直噴
●排気量:1,995cc
●最高出力:113kW/6,000rpm
●最大トルク:193N・m/4,000rpm 
●トランスミッション:リニアトロニック
●使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
●タンク容量:50L
●サスペンション:前/ストラット式独立懸架
       後//ダブルウィッシュボーン式独立懸架
●ブレーキ:前後/ベンチレーテッドディスク

〇プライス

スバル インプレッサST    ¥2,299,000

 

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