アルピーヌA110をラグジュアリー&スポーツなTEZZO CAR “LXY”に仕上げる

2023.06.15

アルピーヌA110は最良のデイリースポーツカーだ。そう考えて、通勤など普段の足として乗っている。
そして仕事へ向かう際の憂鬱さを少しでも減らすため、これまでにいろいろとカスタムをしてきた。自分好みのパートナーといるとウキっとしてくるもんね。

車高調、マフラー、アーシング、ブレーキパッド、ホイールスペーサー、リアスポイラー、ぺダル、ナビ、フロアマット、トランクマット、ステアリングホイール(バレルンガ)などを装着。ホイールも塗装した。さらにこれからカーボン製のエアクリーナーも付けてみたいと思っている。

そもそもスポーツカーとレーシングカーは似て非なるモノだと思っており、それと同時にスポーツカーにもさまざまな方向性があると考えている。サーキットを走りたくなるようなスポーツカーもあるし、その一方で普通に乗れるラグジュアリー志向のスポーツカーもある。スポーツカーに乗りたいと思ったときに、どちらの方向をチョイスするか、という話だ。

A110の前は、アルファロメオ4Cを普段の足にしようと思っていた。サイズ的に手頃で狭い都内もスイスイなのだが、中身がスパルタンで、結局サーキット仕様の方が向いている。A110のパフォーマンスは4Cに似ているが、こちらはサーキット志向ではなく、これぞデイリースポーツカーといったキャラクターである。

ミッドシップ・レイアウトと聞くと、とかくクルマ好きはレーシングカーやスーパーカーに最適なレイアウトだとイメージしがちだろう。A110もミッドシップである。ミッドシップ車は低重心で、トラクション性が高いというポテンシャルを走り側に突きつめていくと、たしかにレーシングカーのようなクルマになっていく。

その一方で、その元々の運動性の良さや姿勢安定性の良さがあるため、足を柔らかくしても優れた姿勢安定性を維持することができるという面がある。つまり乗り味の良い柔らかめの足にしても、姿勢安定性が保持できるわけだ。

ということで、A110は、TEZZO CARSとしてラグジュアリーなデイリースポーツとして仕立てている「LXY」シリーズのコンセプトと合致するので、A110をラグジュアリーだけど速いという方向性で仕上げようとしているのだ。

●車高調を作った

A110の足はよくできていて乗り心地がいい。ただクルマ好きの目で見ると少しばかり車高が高い。フェラーリのようなスポーツカーと比べて、乗用車っぽいアピアランスの原因はこの車高が高いフォルムにも原因がある。もっと低くすれば、もっとカッコよくなり、フェラーリに近づくはずだ。そこで、車高調を作って装着してみた。

一般的に車高を下げる=足をかためるというのが定石だが、A110に装着した車高調はその常識から外れ、チューニングを極めることでゴツゴツさせないで姿勢安定性を高めつつ、路面からのアタリを減らすようなセッティングにしている。それができたのは先に述べたように、ミドシップとクルマ本来の素性の良さであるわけだ。

ふたりしか乗れないし、ラゲッジスペースも小さくて重量物を載せる機会はないだろうから、その点でも足の柔らかさに柔軟性がある。その点はセッティングの面で有利となる。別の言葉で説明すると、例えば5人乗りの乗用車よりも姿勢安定性と乗り心地のよさを両立しやすいのだ。

さまざまなシチュエーションで走ることが前提となる純正のクルマは、どうしても守備範囲を広くしておかないといけないので、足がもっとやわらかいほうがいいけど、高積載に耐えうる必要があり仕方がないことだ。

●スポーツマフラーに変更

いま、クルマがどんどんストレスのない乗り物になっており、その方向に進んで行った先にある一番分かりやすい一例がEVだが、我々クルマ好きは、エンジン音や吸気音を楽しみたいと思っており、それらの要素をネガティブではなくポジティブに捉えている。ということで、A110にスポーツマフラーも装着してみた。

A110のノーマルマフラーは、スポーツモードにするとバルブが切り替わって元気な音がする一方で、同時にシフトタイミングも代わってしまい、低いギアでギンギン回して走る設定になるため、市街地では煩わしい。ルノーが考えるスポーツモード時に最適なシーンはサーキットなのだろう。ところが普段使いでスポーツモードでは、ゆったり走りたいのに乗りにくいと感じる。
つまりスポーツモードにしないと排気音が物足りない。しかし普段はエンジンをガンガン回して走りたくないので、ノーマルモードで走りたい。そんな気持ちに僕はなる。

そこでノーマルモードでも心地よいサウンドを楽しめるようにした。

そして、ビジュアル的にもマフラーを交換したかった。というのも、ノーマルの四角いマフラーエンド形状がミニバンっぽいので気になっていたからだ。
やはり、スポーツカーのマフラーエンドは円形だよね。
僕がチョイスした形状は出口が最大限に大きく見える外向きカールのテールパイプや、アンダーカバーで見えない箇所までピカピカに磨き上げられた美しく光るサイレンサーなどが自慢だ。

●リアスポイラーも付けてみた

リアスポイラーも付けてみた。それはA110の後ろ姿がピシッとしていないからだ。ずっと、尻下がりのデザインが気になっていた。メーカーであるルノーが造ったリアウイング付きのA110を見たが、それだとやり過ぎ感が出て、やはり街乗り仕様には合わないと思った。デイリースポーツカーとしてのA110には、リアウイングではなくリアスポイラーだろ!と考えたのであった。

実際に装着してみたら、後ろがピッと上がって、エッセンスが効いて、毎日、乗り込むときにチラッと見てほくそ笑む。
足グルマなんだから車種は何でもいいじゃん、という意見もあるだろうが、ドアを開け、個性的なステアリングホイールやインテリアにドキッとしたりして、それも通勤時の楽しみのひとつになっている。こうした自分を喜ばせる工夫って、大事なことだと思っている。

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