710馬力のSUVって? ジープ・グランドチェロキー・トラックホーク(所長:太田哲也)
2019.10.03
710馬力のSUVって、どんなクルマだろうか!?
エンジンはV8、6.2lスーパーチャージャー、0-96km/h加速3.5秒、最高速度290km/hの圧倒的パフォーマンス。見てくれは全身ブラックで、ごついフルエアロに20インチの巨大ホイール&タイヤを纏い、フロントにはイエローのブレンボ製6ピストン・ブレーキキャリパーが装着される。
ベースとなるのはグランドチェロキーだが、もはやトラックホークの外観にはよい意味でファミリーカー的雰囲気はない。トラック(サーキット)を疾走する姿は、まるで噴火でぶっ飛んでいく溶岩だ。
最速の発進加速を実現するようにローンチスタートがついている。停車してローンチスイッチをオン、左足でブレーキを踏んで右足を全開にする。このタイミングで左足ブレーキをリリースすれば溶岩が放たれる、はずなのだが、実際はアクセルを踏むと強くブレーキペダルを踏んでいるにもあかかわらず、ずるずると前に進んでしまうのだった。それほどパワーがすごいのだ。
さすがトラックホークの名を冠されるだけあって、高速周回で軽く踏み込めば200km/hに達し、コーナを抜けてアクセルを踏み込むと怒涛のように突進する。
水を撒いた低ミュー路を、横滑り防止装置をoffにして走ってみた。アクセルを踏み込むとテールが滑りだし簡単にドリフトに持ち込めるのだが、そこからのコントロール性が高く、ドリフト走行を維持して走れた。つまりただのスペック重視ではなくきちんとした運動性能が与えられていた。これならトラック(サーキット)を攻めて走っても大丈夫そうだ。
とは言え基本的にはグランドチェロキーなので快適装備も当然装着され、街中でも問題なく日常使いもできるはずだ。ただ価格はグランドチェロキー+約1000万=約1300万で燃費もそれなりだろうから、これ一台の日常の足としてはどうかな。リーズナブルかどうかはオーナーの価値観と度量次第だろう。
ところで最近、スポーツカーで年に何回かサーキットで遊ぶという人が増えている。個人的にはトラックホークを所有して、サーキットに行って、スポーツカーを追いかけまわしたら楽しいだろうなと思う。どちらにしてもいまだに少年の遊び心を持ち合わせる人におススメと言えよう。
スペック
【 ジープ・グランドチェロキー・トラックホーク 】
全長×全幅×全高 4,890×1,980×1,800mm
最高速度 290km/h
車両総重量 2,745kg
パワートレイン V型8気筒OHV 6,165cc
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
最高出力 710ps/6,200rpm
最大トルク 88.5kg-m/4,700rpm
ギアボックス 電子制御式8速AT
サスペンション 前:ダブルウィッシュボーン
後:マルチリンク
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
タイヤサイズ 前後:295/45ZR20
価格 ¥13,560,000
(所長:太田哲也)