「太田哲也的ボケ防止に有効なサーキット走行 」その1
2021.08.18
歳を重ねると集中力が落ちてくる。日常生活でも手からモノを落としたり、テーブルの角に足をぶつけたりと、がっかりすることが増えた。若い頃より集中力が落ちてきているのだ。
そこで何とか「”集中力の低下=ボケ”」を食い止めたい、そんな気持ちもあって、最近は頻繁にサーキットに出かけている。
サーキットでは日常生活以上に自分のボケ具合を実感させられる。
筑波サーキットのスポーツ走行に行くと、ロードスターNR-A・パーティレースの選手が練習に来ている。何年もやっているベテラン揃いだ。彼らと比べて僕が圧倒的に劣っているのは、乗り込むまでの準備の遅さだ。
プロドライバーなら、クルマに乗り込むとメカニックが靴底を拭いてくれて、6点式ハーネスベルトも装着してくれる。でも今は自分ひとりでやる訳だ。先にヘルメットを被ってしまうと、手元のハーネスベルトの取り付け位置が見えない。だから順番で言うと、着座してフェイスマスクを被ってハンスをつけて、ベルトを装着。それからヘルメットを被る。手を後ろに回してハンスとヘルメットをパチっと接続する。
この段取りをよく間違える。
それ以外にも、マウスピースをし忘れたり、グローブやメガネをピットに置き忘れたり。ベルトをした後に顔を上げたらボンネットが開いたままだったこともある。
現役の時は全部用意してから乗り込むので段取りを考える必要がなかった。グローブを忘れたらメカニックにとってもらえばよかった。でも今は順番を間違えると、クルマを降りて最初からやり直しだ。ヘルメットを被って、さあ、行くぞ!と思った時に、グローブをピットに置き忘れたことに気が付くと、自分への怒りがこみ上げてくる。でもこの時の自責の念が大切だ。
今の僕はアマチュアだから、全てを自分でやる。皆んながそうしているように。
そして、僕だけコースイン直前の支度が遅いので、誰よりも早くからクルマに乗り込んで早めに準備をすることにしている。
それでも最近は少しずつ支度が早くなり、皆んなに遅れをとらなくなってきた。スムーズな段取りが必要なのは料理と同じで、きっと、段取りを意識するようになり、頭が活性化したのだと思う。自分が進化していくのは楽しい。